総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(7/29火)

トランプ関税を巡る市場の評価は3カ月ごとに変化 ドル高、ドル安、再びドル高と二転三転

———–7/28ドル円相場————————–

関税合意のユーロ買いは一時的 ドル買い戻しが強まると148.577まで上昇

OP147.657 HI148.577  LO147.513 CL148.547

———-7/28主な出来事—————————-

20:00 ドイツが防衛費を4年で2倍余りに拡大へ

20:18 石破首相(自身の進退について)
「国民世論と党の考え方、一致することが大事」
「続投方針に変わりない」

21:04 グリアUSTR代表
「EUは米国の自動車基準の一部を受け入れる」
「(中国との貿易交渉について)前進していきたいが、今日は大きな進展は期待していない」

24:00 英FT
「米国は中国との貿易合意を目指し、対中ハイテク輸出規制を凍結」
「トランプ大統領は台湾総統が南米を訪問する際にニューヨークの空港を経由することを拒否」

———-7/28株式・債券・商品———————-

日経平均 40998.27▼457.96
豪ASX  8697.707△30.852
上海総合 3597.937△4.282
英FT   9081.44▼38.87
独DAX  23970.36▼247.14
NYダウ 44837.56▼64.36

日10年債利回り 1.570%▼0.035
豪10年債利回り 4.3386%▼0.0055
英10年債利回り 4.647%△0.012
独10年債利回り 2.689%▼0.029
米02年債利回り 3.9255%△0.0023
米10年債利回り 4.4098%△0.0220

NY原油 66.71△1.55
NY金  3310.00▼25.60

———–7/29注目材料————————–

<国内>
—– 7月月例経済報告

<海外>
17:30 6月英消費者信用残高
17:30 6月英マネーサプライM4
21:30 6月米卸売在庫
22:00 5月米住宅価格指数
22:00 5月米ケース・シラー住宅価格指数
23:00 6月米JOLTS求人件数
23:00 7月米消費者信頼感指数
26:00 米7年債入札
—– 米中閣僚級貿易協議(スウェーデン・ストックホルム)

———–7/29きょうのひとこと———————-

週末に米とEUが関税合意に漕ぎ着けたことを受け、昨日のユーロは買いが先行しましたが早々に反落。終わってみれば対ドルで1.3%下落しました。このユーロ安・ドル高の動きがドル円を押し上げた格好です。米国が相互関税を表明した4月は、トランプ関税=米国売りでドル全面安でしたが、足元では関税合意=ドル全面高の反応に変化しています。関税率が25%から15%に引き下げられたことで世界景気が大幅に悪化するリスクが低下、米景気の相対的な強さが意識されやすくなることからドルを買うという理屈でしょうか。そもそも、トランプ大統領が就任した1月の時点では、関税は相手国の輸出を弱体化させるという点や米インフレを押し上げることでFRBが利下げしにくくなるという点においてドル高要因と考えられていました。こうしてみると、1月、4月、7月と3カ月おきにトランプ関税を巡る為替市場の評価が変化していることがわかります。なお、ChatGPTによると、米国の関税が15%に達するのは1938年以来87年ぶりだそうです。誰も知らないに等しい関税ワールドなわけですから、市場の評価が二転三転するのもしかたがないところでしょう。

本日もよろしくお願いします。