総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(8/13水)

米コアCPI上ブレでもFRBは利下げできる? ジャクソンホール会議に議長の出席はあるか?

———–8/12ドル円相場————————–

米CPI上ブレ警戒で148.515まで上昇も、「ほぼ予想通りのCPI」で147.576まで反落

OP148.015 HI148.515  LO147.576 CL147.852

———-8/12主な出来事—————————-

13:30 RBA、政策金利を3.85%から3.60%に引き下げ
「基調インフレ率は引き続き中期目標の2-3%に向かって低下しており、労働市場の状況が若干緩和していることから、理事会は金融政策の更なる緩和が適切と判断」
「理事会は見通しについては引き続き慎重な姿勢を維持」

14:30 ブロックRBA総裁
「大幅な利下げの議論はなかった」
「会合ごとに状況を判断する」

15:00 イギリス7月失業保険申請件数 -0.62万件
前回+2.59万件(-1.55万件)
15:00 イギリス7月失業率 4.4%
前回4.5%(4.4%)
15:00 イギリス4-6月失業率(ILO方式) 4.7%
前回4.7%
予想4.7%
15:00 イギリス4-6月週平均賃金・除賞与(前年比)+5.0%
前回+5.0%
予想+5.0%

18:00 ドイツ8月ZEW景況感調査(期待指数) 34.7
前回52.7
予想39.8

21:30 アメリカ7月消費者物価指数(前月比) +0.2%
前回+0.3%
予想+0.2%
21:30 アメリカ7月消費者物価指数(前年比) +2.7%
前回+2.7%
予想+2.8%
21:30 アメリカ7月消費者物価指数・コア(前月比) +0.3%
前回+0.2%
予想+0.3%
21:30 アメリカ7月消費者物価指数・コア(前年比) +3.1%
前回+2.9%
予想+3.0%

22:49 トランプ米大統領
「FRB本部改修をめぐりパウエルFRB議長の提訴を検討中」
「パウエルFRB議長は今すぐ金利を引き下げなければならない」

23:59 シュミッド米カンザスシティー連銀総裁
「FRBの政策金利変更については忍耐強いアプローチを支持」
「政策金利は中立水準から大きく外れてはいないが、インフレ率は依然として高すぎる」

24:49 EJ・アントニー米労働統計局(BLS)局長候補
「問題が是正されるまでは、毎月の雇用統計の公表を停止し、速報性には劣るがより正確な四半期ごとのデータのみを公表すべきだ」

29:16 ベッセント米財務長官
「正確なデータあればFRBは6月に利下げできた可能性」
「FRBは9月に0.50%の利下げを検討するべき」

———-8/12株式・債券・商品———————-

日経平均 42718.17△897.69
豪ASX  8880.799△36.026
上海総合 3665.918△18.371
英FT   9147.81△18.10
独DAX  24024.78▼56.56
NYダウ 44458.61△483.52

日10年債利回り 1.499%△0.008
豪10年債利回り 4.2418%▼0.0048
英10年債利回り 4.626%△0.061
独10年債利回り 2.744%△0.048
米02年債利回り 3.7308%▼0.0376
米10年債利回り 4.2888%△0.0039

NY原油 63.17▼0.79
NY金  3399.00▼5.70

———–8/13注目材料————————–

<国内>
08:50  7月企業物価指数

<海外>
10:30  4-6月期豪賃金指数
15:00  7月独卸売物価指数
15:00  7月独消費者物価指数・改定値
20:00  6月南アフリカ小売売上高
21:00  バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
23:30  EIA週間原油在庫統計
26:00  グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演
26:30  ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
—–  米欧ウクライナ首脳がオンライン会合

———–8/13きょうのひとこと———————-

米7月CPIは、サービス中心の伸びでモノの価格上昇は比較的穏やかでした。すなわち、トランプ関税の物価への影響はそれほど大きくなかったことになります。これを受けて9月利下げの織り込みは再び90%を超えて上昇。しかし、サービス価格の上昇を背景にコアCPIが前年比+3.1%の高い伸びを示しているにもかかわらずFRBは本当に利下げできるのでしょうか。ましてや、失業率は4.2%と低水準にあります。9月17日のFOMCまでに、雇用統計(9月5日)とCPI(9月11日)をもう一回ずつこなさなければいけないことを考えると、現時点で金利先物の利下げ織り込み90%超は先走り過ぎのように思えます。そういえば、来週21日から始まるジャクソンホール会議のテーマは「転換期の労働市場:人口動態、生産性、そしてマクロ経済政策」で、まさに今が旬のテーマです。この会議にパウエルFRB議長が出席・登壇するようなら盛り上がること請け合いです。

本日もよろしくお願いします。