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豪ドル円相場の三角持ち合いの背景と上抜けの条件は?
- 2010年9月 2日(木)10:38
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ここ数カ月の豪ドル円は、下値を徐々に切り上げながら上値も切り下げるという煮詰まり感の強い展開になっています。
今年に入ってからの豪ドル円の高値は4月下旬の88円台で、安値は5月下旬の71円台でしたが、その後の動きを見ると、下値は7月初旬の72円68銭、8月下旬の73円60銭と徐々に切り上がってくる一方、上値も6月下旬の80円84銭、7月下旬の79円43銭と徐々に切り下がってきています。
この結果、ここ数カ月の豪ドル円は、いわゆる三角持ち合いのような形になっていて、最近は「74円台に突っ込むと底堅い一方で、77円台に乗ってくると上値が重たい」という、なんだか豪ドルとは思えないような狭い価格帯に押し込められて動いているように見えます。
最近の豪ドルを取り巻く環境をみると、豪州国内では値上がりの条件が整い始める一方、日米欧英の主要国の景況に下振れリスクが意識されていることが、上値を抑える要因になっているように思います。
例えば、昨日発表された豪州4-6月期のGDPは前期比年率4.9%と、非常に力強い経済成長になりました。中国、インドなど新興アジア諸国の力強い成長が、資源輸出国である豪州経済に恩恵を及ぼしている様子がうかがえます。今年の5月を最後に豪州中銀の利上げは4.5%で止まっていますが、最近のカナダやブラジルの動きに象徴されるように、新興国や資源国では景気好調を背景にした利上げが相次いでおり、豪州の景況感も温まってきているため、来年以降の利上げ再開の可能性も一部で囁かれ始めています。
こうした状況下、豪ドルがイマイチ上昇の波に乗り切れないのは、日米欧英の主要国の景況感に下振れリスクが意識されているために、主要国マネーのリスク許容度がなかなか改善してこないからだと思われます。豪ドルは資源輸出国の通貨として新興国の景況感に反応し易い一方で、中小規模の通貨として主要国の投資家心理の揺れに左右され易いという特徴をもっています。豪州経済の堅調と先進国最高の高金利の維持という豪州側の好条件は整っているものの、豪ドルに投資する側の国々の景況感がイマイチで、投資家が楽観的になり切れないことが、煮え切らない豪ドル相場の背景にあると思われます。
つまり、最近の豪ドルは、復活のための必要条件は整いつつあるので下値を切り上げてきた一方、十分条件がなかなか整わないために上値も抑えられているのではないでしょうか。
主要国投資家の景況感の強弱やリスク許容度の伸び縮みを最も端的に表すのは、やはり株価の動きです。昨晩は米国株が久しぶりに大幅上昇し、お陰で本日の日本株も上昇していますが、今後の豪ドル円が80円台、90円台へと復活していけるのかどうかは、新興国、資源国中心に温まってきている景況感が、日米欧英の主要国にも伝播して、二番底懸念が払拭できるのか否かにかかっていると思われます。
その意味では、やはり今週末の米8月雇用統計の結果が注目されます。




