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2010年9月 4日バックナンバー
先週のドル円はアメリカ睨みの原点回帰。来週は・・・
- 2010年9月 4日(土)12:35
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こんばんは。
先週のドル円相場は、週初こそ日銀の追加金融緩和期待で85円90銭台まで上昇する場面がありましたが、発表された政策への失望感から反落し、その後は相次ぎ発表される米国の経済指標の結果に一喜一憂する展開となり、結局週足は3週連続の陰線となりました。
1週間の動きを振り返ってみると・・・
【月曜日】
週明け東京は85円30銭台で始動。日銀臨時金融政策決定会合での追加金融緩和への期待から午前中に一時85円91銭まで上昇。正午過ぎに発表された結果は「固定金利0.1%期間6カ月の資金供給枠を10兆円追加」と概ね事前予想通りの内容。より踏み込んだ金融緩和を期待していた向きの失望売りで85円40銭台まで下落。日銀総裁記者会見での「国債買い切りは現在が適切」との発言が伝わると84円90銭台に続落。首相と日銀総裁の会談後、「金融政策について総理から特に要請はなかった」との発言が伝わると、一段の失望売りが加速して84円55銭に続落。ショート・カバーで反発後、21:30発表の米7月個人支出を好感して続伸するも84円80銭台止まり。寄り付き後のNYダウが終日軟調に推移するとジリ安となって日本時間未明に一時84円49銭まで下落。
【火曜日】
東京早朝は84円60銭前後。序盤しばらく揉み合いの後、日本株の終日軟調を背景に84円05銭まで下落。欧州勢参入後、池田副財務大臣の「為替介入時には日銀に非不胎化をやってもらう」などの発言を手掛かりにショートカバー優勢になるも84円50銭前後で息切れ。84円20銭台に反落して米経済指標待ち。22:00発表の6月米ケースシラー住宅価格指数、23:00発表の8月米消費者景気信頼感指数の結果はともに良い内容になり一時84円59銭まで上伸するが、ロンドン・フィキシングに向けた大規模円買いの噂が出ると83円90銭台に急落。一旦は84円10銭台まで値を戻すが、27:00発表のFOMC議事録でFRBの慎重な景気物価判断が確認されると再び84円台を割り込み、一時83円80銭台まで下落。
【水曜日】
東京早朝は84円10銭台。序盤に一時84円01銭まで弱含んだ後、前場の日本株堅調や仲値決済でのドル買い観測で84円58銭に反発。後場に入って日本株の上昇が一服すると84円台前半に押し返される。早朝の欧州勢が円買いで参戦するとドル円続落、英8月製造業PMIを嫌気したポンド円の下落にも触発されて83円94銭まで連れ安。NY時間帯に入り、21:15発表の8月ADP全米雇用報告が弱い結果となって一時83円66銭まで急落するが、米国債利回りの反発を手掛かりに持ち直し、23:00発表の8月米ISM製造業指数を好感してNYダウが大幅に上昇すると84円65銭まで急反発。米国株の上昇一服後は小反落。
【木曜日】
東京早朝は84円40銭台。日本株寄り付き後の急騰を好感して84円55銭まで上昇後、基本的に日本株任せの展開となり、後場寄りにかけ日本株が上げ幅を圧縮すると84円07銭まで下落、引け前に反発すると84円27銭に持ち直し。欧州勢参入後、円買い優勢で84円00銭界隈まで弱含むも、83円台後半でのドル買い注文も意識されて手前が底堅い印象。欧州株堅調を手掛かりに84円30銭台に反発後、84円10銭前後に小反落して米国勢の参入待ち。NY序盤、米失業保険新規請求件数は予想より若干良い結果となり雇用悪化を警戒していた向きの買い戻しで84円30銭台に反発。23:00発表の米7月中古住宅販売保留が予想外の増加を示すと84円45銭まで上ヒゲを伸ばすが、一段の上値には乏しく84円10銭台に反落。米国株引けにかけてジリ高でほぼ高値引けになると一時84円32銭まで上昇。。
【金曜日】
東京早朝は84円20銭台。米雇用統計前の様子見気運強く、東京時間帯は84円10-40銭台で揉み合い推移。欧州勢参入後、欧州株の上昇や時間外の米国債利回りの上昇などを手掛かりに84円40-50銭台に上昇、米経済指標の発表待ち。21:30発表の米8月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比▲5.4万人と事前予想の同▲10.5万人よりも良い結果。注目されていた民間部門雇用者数も前月比+6.7万人と予想の同+4.0万人を上回る雇用増を記録。7月分の雇用者数も大幅に上方修正されていたことから米国景気底割れ懸念が緩和しドル円は一時85円23銭まで急騰したが、23:00発表の8月米ISM非製造業指数が事前予想の53.2ポイントを下回る51.5ポイントだったことが伝わると、米3連休を控えた手じまい売りが加速して一時84円24銭まで急落。ショートカバーで84円50銭台に持ち直した後は市場参加者が減少、84円32-47銭の狭いレンジでもみ合いとなって84円40-41銭で週末の取引を終える。
・・・という流れでした。
<日本の政策への諦観が広がる中で、アメリカ睨みの原点回帰色が強まる>
週明けに急遽開催された日銀金融政策決定会合への期待感から一時85円90銭台に上昇する場面もありましたが、提示された「6か月物新型オペによる10兆円分の追加資金供給」という金融緩和策が市場の期待の枠内に収まったことに加え、菅首相と白川日銀総裁会談を受けて本邦の金融政策運営が引き続き後手に回った事後対応に終始するとの見方が広がり、「日本の政策」に対する期待は急速に萎みました。この結果、日本の株式市場、ドル円相場はともに「アメリカ睨み」という原点回帰の色彩を一層強め、その後は強弱入り混じる米経済指標に一喜一憂しながら激しく上下するという忙しい展開になりました。
<来週米国は月曜日がお休みで経済指標系はやや材料不足>
で、問題の来週の相場ですが、引き続き「アメリカ経済・金融政策睨み」の展開になることが予想されます。先週末最も注目されていた米雇用統計が比較的良好な結果を示したことで、アメリカ景気腰折れ懸念が後退し、米国株も4日連騰で週末を迎えたため、米国経済に対する過度の悲観論は和らいだ感がありますが、最近の米経済指標の結果を並べて冷静に俯瞰してみると依然として玉石混淆状態にあるというのが実情です。このため、米国の早期追加金融緩和観測は後退した感がありますが、早期金融引き締め観測が生まれそうな気配もありません。来週は月曜日が米国の祝日で、発表される経済指標の数も少ないため、米金融政策への期待の変化に由来するドル円相場の急変は起きにくそうです。注意すべき指標として、9月8日27:00の地区連銀経済報告、9月9日21:30の失業保険新規請求件数などを一応挙げておきたいと思いますが、材料不足の感は否めず、先週同様、83円台後半では一段の下値追求に慎重な雰囲気になり易い一方、85円台後半では上値追及の矛先も鈍り易いのではないでしょうか。
<オバマ大統領が発表する追加経済対策に注目>
一点、気になるのは、オバマ大統領が来週発表する追加経済対策の内容です。先週末の雇用統計が発表された後の記者会見で、オバマ大統領は景気テコ入れ、雇用促進を目指した追加経済対策を来週発表すると予告しました。(1)今年で終了する中間所得層向け減税の延長、(2)クリーンエネルギー支援策の拡充、(3)国内の雇用創出を狙った企業向け減税措置、などが検討されているとみられます。米国の株式市場が好感して値上がりするような内容になれば、リスク・オン型のドル円、クロス円の上昇要因、失望して株安が誘発された場合はリスク・オフの円高要因になる可能性があります。米国の金融・財政政策は、日本に比べると「市場の空気」をちゃんと読んで運営されているような印象もありますので、どちらかと言うと株価押し上げに寄与する施策が盛り込まれる可能性の方が高いと思われます。ただし、米追加経済対策の効果は事前にある程度織り込まれているとの指摘もあり、やはり発表される対策の内容次第で株式市場、為替市場は是々非々の反応を示すと考えられ、具体策の中身が注目されます。
<来週もよろしくおねがいします>
9月に入って残暑厳しい日々が続いていますが、最近はようやく朝晩は少し過ごしやすくなりてきました。相場環境はまだまだ気を緩められない緊迫状態が続いていますが、体力的には少しづつ負荷が軽くなっていくような気候変化の気配が感じられます。来週相場の動き出しまでには、まだしばらく時間がありますので、もう少しだけ休んで、また月曜日にお会いしましょう。来週もよろしくお願いいたします。




