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- ドル/円、米中での景気停滞懸念により年初来安値更新
ドル/円、米中での景気停滞懸念により年初来安値更新
- 2010年7月 3日(土)20:35
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こんばんは。
今週のドル/円相場は「君子豹変」という言葉が似合う週となりました。週初はほとんど動かなかったドル/円相場が、一度動き出すとまるでせきを切ったかのように動きとなり、荒々しい一面を見せつけました。まずは今週の動きを振り返ってみたいと思います。
●6/28(月)
ドル/円は日米欧の株価に左右される展開となり、主体性のない動きに。一日の高安はわずか49銭となり、同意のない展開となった。チャート上ではコマ出現となり、攻防の分岐点を示す。
●6/29(火)
市場では米国経済の後退と共に現在の低金利政策が長期化するとの観測から、株安、長期金利の低下を招いた。これを受けドル/円は下落し、発表前の88.70円前後から88.29円まで下落。また同指数を計算している米民間調査会社カンファレンス・ボード社が計算間違いを理由に、中国の4月景気先行指数を当初発表した前月比+1.7%から+0.3%へ下方修正した。これにより米株を押し下げ、クロス円(ユーロ/円、豪ドル/円など)を中心に円が買い戻される要因となり、ドル/円での円高進行の一因となった。
●6/30(水)
NY市場序盤に米雇用統計の前哨戦ともいえる、米6月ADP全国雇用者数が発表されるまでは、この日も凪の相場。ADPは前月比+1.3万人と市場予想(+6.0万人)、前回(+5.5万。+5.7万より修正)をともに下回る結果となり、ドル/円は発表前の88.67円前後から88.48円まで急落。また米シカゴPMIも59.1となり、こちらも市場予想(59.0)、前回(59.7)をともに下回った事も上値を重くした。
またNY市場午後に入ると格付け会社ムーディーズが、スペインの格付け「AAA」を引き下げる方向で見直すことを発表。市場ではリスクを回避する動きへとつながりユーロが売られ、この動きの影響を受けてドル/円も88.35円まで下げたものの、一日の値幅はわずか42銭に留まる。
●7/1(木)
日銀短観は大企業製造業業況判断が1と、市場予想(-4)や前回(-14)を上回り、2008年6月(5)以来の高水準となるも、ドル/円は発表直前の88.47円界隈から、88.55円前後までの小幅な上昇に留まる。その後は日経平均株価が寄り付きから年初来安値を更新したが、前日に米株下によりある程度織り込まれていた様子のため、ドル/円の下落は限定的となった様子。
しかし10時に発表された6月の中国PMIは52.1と、予想(53.2)や前回(53.9)を下回る結果となった。これにより市場では中国の景気停滞がイメージされると、欧米に加えて中国もか?とイメージされると、市場ではリスクを回避する流れへとつながり、日経平均株価は下げ幅が拡大した。クロス円やドル/円も値を下げ、ドル/円は朝9時前の88.55円から13時前には88.07円まで下落。東京時間では88.00円のオプションをひっかけることが出来ずに反発。
ドル/円は20時過ぎに88.00円が底抜けとなり、その後の米新規失業保険申請件数が47.2万件と市場予想(45.5万件)より大きく悪化したことや、米6月ISM製造業景況指数が56.2(予想59.0)となり、また米5月中古住宅販売保留も前月比-30.0%(予想-14.2%)と、米景気を不安視する材料がそろい、ドル/円は24時過ぎに86.95円をつけ、昨年12月2日以来の安値水準を記録した。
●7/2(金)
朝方は日経平均株価が高く寄り付いたことや、仲値公示に向けてドル買いが出た事によりドル/円は上昇すると、ストップロスを巻き込み一段高となり、11時過ぎには高値88.22円をつけた。しかし欧州市場に入り87.90円前後から88.20円手前でのもみ合いが続くも、米雇用統計を前にポジション調整の動きによりもみあいは下に抜け、発表前に87.47円まで軟化した。
米6月雇用統計は強弱入り乱れる結果となった。
(1)失業率は9.5%と予想(9.7%)を下回り、2009年7月以来の水準に低下したことが好感され、発表直後の市場はドル買いで反応したことにより、ドル/円は88.15円まで上昇。
(2)だが非農業部門雇用者数は-12.5万人と予想(-13.0万)とほぼ変わらず、民間部門の雇用者数の+8.3万人と予想(+11.0万人)を下回る結果を受け、市場では急速にドル売りに傾いたことにより、ドル/円は87.33円まで急落。
その後は5日月曜が休場(独立記念日の振替休日)に加え、週末のポジション調整の動きも加わり、ドル/円は緩やかに値を戻し、87.77円で引けた。
・米6月雇用統計はぱっとしない結果に
今週は途中からドル/円が動き出しましたが、注目の米雇用統計は不発に終わり、明確な方向感を示すには至りませんでした。ただ市場では民間部門の雇用の伸びが鈍化しているとの意見が出ており、先月の住宅市場や小売の下落による米経済の停滞観測を吹き飛ばすのは容易ではないと見られ、しばらくドル/円は上値の重い状況となることが予想されます。
・ユーロの反発が目立つ
それ以外では、ユーロの反発が目立つ週となりました。主に以下2点の材料により、市場ではユーロに対する不安が後退し、ユーロが買い戻される流れへとつながった模様です。
(1)6月30日に行われたた欧州中銀(ECB)の3カ月物オペが1319億ユーロの応札となり、7月1日に期落ちとなるECBの1年物オペ(4420億ユーロ)より減少したことで、欧州金融機関の資金不安が後退した。
(2)6月30日深夜に、先ほど触れた格付け会社ムーディーズがスペインの格付け見直しに言及したことで、翌7月1日のスペインの5年債入札が不安視される中、入札が無事に終了したことで、目先のスペインに対する不安が後退。
たとえば先ほど触れた1日の米6月ADP全国雇用者数では、ドル/円は下落したものの、ユーロ/円やユーロ/ドルはむしろ上昇しており、リスク回避の動きがユーロ売りと連動しなくなった可能性があります。
さらに2日発表の米6月雇用統計では、ドル/円が上昇する場面ではユーロ/ドルは下落し、一方でドル/円が下げる場目ではユーロ/ドルは上昇するなど、7月のユーロは6月までとはどこか違う感じがしました。
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さて来週ですが、目玉となるような材料がないのが特徴でしょうか。政策金利発表は6日に豪、8日に英と欧にて予定されていますが、いずれも金利据え置き予想が市場のコンセンサスとなっており、万一金利変更があればサプライズとなりそうですが、順当に考えた場合、サプライズが生まれる余地は小さそうです。
また7月後半に発表が予定されている欧州のストレステストの結果について、13日予定の欧州連合(EU)財務相会合で話し合われるとのことです。少し時間があり、また市場の目も徐々に欧州離れしている中であるため、相場に与えるインパクトとしては、4月や5月よりは小さくなることも考えられる一方、潜在的にはユール売り圧力となり得ることから、何かしら情報が出た時には気をつけたいところです。
そして米雇用統計については、明らかに「よい」「わるい」内容ではなく、どちらかというとぱっとしない内容であったことから、ドル/円のみならず、米株にとってもぱっとしない展開となることが予想されます。ぱっとしない展開が市場のリスクを取る動きに水を差し、リスク回避に働くようですと、クロス円特に資源国通貨の足を引っ張る展開も考えられます。
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