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2010年6月26日バックナンバー
ドル円、米国景気下振れ観測で3週連続の陰線引け・・・
- 2010年6月26日(土)18:06
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こんばんは。
先週のドル円相場は、週足が3週連続の陰線となり、週後半には月初来安値となる89円20銭台まで下落する展開になりました。いつものように、1週間の動きを振り返っておくと・・・
【月曜日】
「人民元高=円高」との短絡的な思惑から未明の時間帯に一時90円台を割り込む場面もあったが、追随勢力なくすぐに反発。東京早朝に90円30銭台まで回復して始動した後、人民元高を好感した資源国通貨円の上昇や、NYダウ先物の急騰を受けて90円60銭台まで続伸。10:00過ぎに中国人民銀が公表したドル人民元の基準値が1ドル=6.2875元と前週末横ばいだったことが伝わると、「元高=円高」の思惑で作られていたポジションの解消が生じて90円90銭まで続伸。その後一時小康状態になるが、欧州勢参入後、米長期債利回りの上昇を追い風に一時91円48銭まで続騰。高寄り後のNYダウが軟調に推移して前週末比マイナス圏に下落する過程で再び91円前後まで下落して東京市場へ。
【火曜日】
東京の早朝は91円前後。午前中はドル人民元の動きに一喜一憂。午後に入り日本株の軟調推移を受けて90円80銭前後に下落。欧州勢参入後、主要欧州株の下落を背景に90円50銭台続落。欧州株の下落一巡後は小反発するも90円70銭台止まり。予想より悪い結果になった米5月中古住宅販売に反応して90円50銭台に押し返され、NYダウが引けにかけて大きく値崩れすると一時90円30銭台まで下落。
【水曜日】
東京早朝は90円50銭台。日本株大幅安で寄り付きも、前日のNY株安でほぼ織り込み済み。手掛かり材料に乏しい中、東京時間帯は90円34-58銭と値幅24銭の狭いレンジでもみ合い。欧州序盤も材料難の様子見相場が続いたが、20:00前に纏まった売りが出て90円10銭台まで値崩れ。NY時間帯に入り、米5月新築住宅販売が事前予想を大幅に下回る悪い内容だったことや、FOMC声明文でFRBの景気・物価判断が下方修正されたことを背景に米長期金利が下落すると90円を割り込み、一時89円71銭まで下落。
【木曜日】
東京早朝は89円80銭台。東京市場は材料難で89円79-98銭と21銭の極小値幅で揉み合い。ロンパチ通過後、NYダウ先の急落や、米10年債利回りの急低下を手掛かりに89円20銭台に急落。21:30に発表の米失業保険新規請求件数の良い結果に反応して一時89円50銭まで買い戻されるが、一段の上昇力には乏しい展開。その後は主に米長期金利睨みの展開となり、米国債に高値警戒の売りが出て金利が上昇する場面で一時89円70銭界隈まで反発するも、米長期金利が頭打ちになると89円台半ばまで下落。
【金曜日】
東京朝は89円50-60銭台。東京市場ではゴトウ日の仲値決済に向けたドル買い需要で89円70銭界隈まで上昇する場面もあったが、本邦株安に押されて89円40銭台に反落。欧州勢力参入後、本邦高金利通貨建て売出債の噂で一時89円77銭まで持ち上がるが、欧州株価の下落に押されて89円50銭台に押し返される。NY序盤、予想より弱い結果となった米第1四半期GDP確報や米国株の下落に反応して89円22銭まで下落したが、米6月ミシガン大消費者信頼感指数確報が上方修正されたことで89円40銭前後まで反発。その後、米長期金利やNYダウ睨みの一進一退となり、89円27-28界隈で1週間の取引を終える。
・・・という流れでした。
【人民元の弾力化期待の影響を消去した米国景気下ぶれ観測】
先週は約1年9カ月ぶりに人民元の弾力運用が開始されたことで、一時的には「米中経済摩擦の緩和期待」や「中国景気の回復期待」などを背景にしたリスク許容度の緩和ムードが強まって為替相場の地合いが円安気味に振れる場面もありましたが、その後は(1)住宅関連を中心とした弱い米経済指標、(2)FOMCの景気・物価判断の下方修正、(3)米国株価の軟調地合いと米長期金利の大幅な低下、などを背景にしてドル円相場はほぼ一貫して下落し、週末は89円20銭台と月初来安値圏にまで低下しました。
【米国の国債利回りはドバイショック直後を下回る水準まで下落】
先週に限らず、今月に入って発表された米国の経済指標は比較的弱い内容のものが多く、米国景気の二番底観測が強まっているとまでは言えないものの、順調な回復期待が微妙に揺らぎ始めていることは確かです。週央に公表されたFOMC声明でFRBが米国のディスインフレの傾向について言及したことも相まって、米国における超低金利の長期化観測がぶり返した結果、米国の2年債利回りは一時0.65%割れ、10年債利回りは一時3.10%割れを記録するなど、いずれも昨年11月のドバイ・ショック直後の水準を下回るレベルまで低下してきています。米国景気・金融政策に対する市場の期待が下方修正気味の展開になる中で、ドル円相場が再び90円を割り込む水準にまで落ちてきたのはある意味自然な動きだったと言えそうです。
【来週は米国雇用統計ほかの経済指標に注目】
そうした状況の下、来週は年後半のドル円相場の動き出しを考える上で最も大切な材料である米6月雇用統計の発表が金曜日に予定されています。水曜日に発表される米6月ADP雇用報告や木曜日に発表される米6月ISM製造業景況指数などの前座を務める経済指標群も含めて、「米国経済の回復力の強弱」というドル円相場にとっては将に本筋の材料による方向感の模索が期待されます。
今月に入ってからの市場の気の流れは、どちらかと言うと弱気シナリオ優勢気味に推移していることから、来週一連の指標が弱い結果になった場合は、ドル円相場が一段安となり、5月に何度か跳ね返された88円前後の壁を割り込む可能性もありそうです。一方、市場の期待値がかなり下がっている分、予想外にしっかりした内容の経済指標が発表されれば、それは市場にとってはサプライズ色が強くなると考えられ、反動によるドル円相場の失地回復が比較的強めに促される可能性もあります。いずれの結果に終わるのかは、実際の経済指標の発表を待つしかありませんが、「米国景気に対する市場の期待の変化」がドル円相場の方向感を左右するという、基本に忠実かつシンプルな相場展開が期待できそうです。
【今年のドル円相場の値幅はこれまで約7円。変動相場制史上で最も狭い・・・】
早いもので、今年ももうすぐ折り返し点を迎えます。これまでのところ、今年のドル円相場の高値は5月4日に記録した94円99銭で、安値は5月6日に記録した87円94銭で約7円の幅に収まっています。ドル円相場が変動相場制になって現在38年目ですが、過去37年間で1年間の値幅は10円未満だった年は1度もありません。今年後半にかけて、ドル円相場が5月に記録した高安をともに更新できずに歴史的な動意薄の年になるのか、あるいは上下どちらかに突き抜けて終わってみればやはり10円以上の値幅を記録するのか、年後半の米国景気の動きがカギを握っていることは間違いなさそうです。年後半の相場展開を考える上で、来週はとても大切な1週間になると考えられます。
【来週もよろしくお願いいたします】
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