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外為リアルタイムレビュー: 2010年6月19日バックナンバー

2010年6月19日バックナンバー

先週はドル円が陰線、クロス円は陽線引け。背景は・・・

こんばんは。

先週のドル円相場は、月曜夕刻に記録した92円11銭をピークに下落基調で推移し、金曜夜には一時90円45銭まで下ヒゲを伸ばすなど、円高・ドル安色が強い展開になりました。

1週間の動きを振り返っておくと・・・

【月曜日】
週明け東京の動き出しは概ね91円60-70銭台。日欧株価の堅調を背景にしたリスク許容度の緩和観測に押され、夕刻に一時92円11銭まで上ヒゲを伸ばす場面もあったが、92円台では上値も重い。NY勢力参入後米国株価にらみの一進一退が「続いたが、米格付け会社ムーディーズによるギリシャ国債格下げ報道でNYダウが失速すると一時91円40銭台まで下落。

【火曜日】
東京朝は91円60銭前後。日本株小動きで手掛かりに材料乏しい中、金利据え置きを示唆するRBA議事録に反応して豪ドル円が下落する場面でドル円も91円40銭界隈に連れ安。日銀会合で「成長基盤強化支援策」の概要が発表されるも材料視されず。日本株引け後、世界の主要債券指数からギリシャ債が削除されるとの観測や本邦実需筋のまとまった売りの噂からユーロ円が急落するとドル円も一時91円08銭まで下落するがこの水準では下値も堅い。ロンパチ通過後、買い戻し優勢となって上昇に転じ、NYダウが終日ほぼ一本調子で値上がりすると、91円50銭前後まで買い戻される。

【水曜日】
東京朝は91円40-50銭台。日本株の高寄りを好感して一時91円65銭まで上昇するが、材料不足ですぐに息切れし、91円40銭台に押し返される。ロンパチ前後に纏まった規模の円売りが入って91円81銭まで上昇するも、この水準では上値が重たい。その後は円買い優勢となり、「EU、IMF、米財務省がスペイン向け流動性支援策を検討」との観測報道でクロス円が下落すると91円50銭を割り込み、予想より弱い米国の住宅関連指標が発表されると91円10銭まで下ヒゲを伸ばす。前日比マイナスで寄り付いたNYダウが下落幅を圧縮してプラス圏まで持ち直すと円高に歯止めがかかり、前日比91円40銭台まで買い戻される。

【木曜日】
東京朝は91円40銭前後。東京時間帯は手掛かり材料難の中、日本株軟調を背景に91円20-30銭台に巡航高度を下げて様子見気運。16:30に発表されたスイス中銀の金融政策声明文で早期利上げ観測が強まるとスイスフランが急騰してユーロとポンドも連れ高。ストレートドル市場でのドル売りに反応してドル円は瞬間91円14銭に下落するが、その後は欧州通貨を中心としたクロス円の上昇につれて91円40銭まで反発。NY時間帯に入り、21:30発表の米失業保険新規請求件数、23:00発表の米6月フィリー指数が予想よりも悪い結果となるとドル売り・円買いが加速し、一時90円51銭と5月27日以来の水準まで下ヒゲを伸ばすが、引け際にNYダウが急騰して3日続伸すると、ドル円も持ち直して91円前後まで買い戻される。

【金曜日】
極端な手掛かり材料難と週末要因が重なり、東京午前の値幅は90円75銭から91円07銭の僅か32銭。菅内閣が「過度の円高阻止」を盛り込んだ新成長戦略を閣議決定したが材料視されず。東京午後も材料難の小動きが続いたが、欧州勢力参入後、ユーロ円を中心にクロス円にまとまった売りが入るとドル円も連れ安して90円45銭と週初来安値まで下落。ショートカバーで反発後、米国株価の堅調推移を手掛かりに90円84銭まで買い戻され、90円70銭前後で週末の取引を終える。

・・・・という流れでした。

【ドル円相場は米国景気の回復力の鈍さを嫌気して下落した印象が強いが・・・】
先週のドル円相場は、日々区切ってみると、毎日の値動きは相対的に小ぶりという印象が強いものの、毎日少しずつ円高・ドル安方向に押し込まれてきた結果、週足でみると、月曜の高値から金曜の安値までの最大高低差が1円66銭に達する陰線を記録しており、それなりの幅で円高が進んだという印象の残る1週間になりました。月曜日から水曜日までは、下方に押し込まれても91円台手前が底堅い印象がありましたが、木曜夜に発表された米経済指標が相次いで弱めの結果になったことが決め手になって、91円の壁が突き破られたような格好になっています。よって先週は、ドル円相場だけをみていると、米国景気の回復力の鈍さを嫌気してドルが売られて円が買い戻された「リスク・オフ型」のマーケットだったような印象も受けるのですが・・・・

【米国株価は週末にかけて4日続騰、クロス円は軒並み陽線引け】
興味深いのは、先週はNYダウが4営業日連続で続伸するなど、米国株価はむしろ回復傾向を強めているということです。このため、先週のクロス円相場の週足を眺めてみると、カナダ円が寄り引けほぼ同値となっている他は、ユーロ円、ポンド円、スイス円などの欧州通貨円、豪ドル円、キウイ円、ランド円などの南半球円は軒並みドル円とは正反対の陽線引けになっています。特に目立つのは南半球円の上昇で、先週は豪ドル円が79円台、キウイ円が64円台、ランド円が12円台をそれぞれ回復すると同時に月初来高値を更新しています。米国の株価やクロス円市場の動きを見ると先週はむしろ「リスク・オン型」の味付けが濃い1週間だったという印象すら覚えます。

【ドル円が示すリスク・オフとクロス円が示すリスクオンのいずれが正鵠を得ている?】
最近のドル円相場は、「主体的な値動きが相対的に少ない」、「方向感がハッキリしない」、「値動きが控え目」という三重苦のような難しい状況に陥りつつも、基本的な値動きの方向感については、国内外の株価動向やクロス円の動きにほぼ連動するというパターンを踏襲していました。先週は一時的にせよその黄金律が途絶えたかのような印象を受けます。陰線引けとなったドル円相場から得られるリスク・オフの印象と、軒並み陽線引けとなったクロス円相場から得られるリスク・オンの印象と、いったいどちらが正しいのでしょうか?

【来週以降の相場展望のポイントは・・・・】
実は、来週以降の為替相場を展望する上での最大のポイントは、その点にあるように思います。「市場のリスク許容度の伸縮」に軸足を置いた為替変動の流行がキープされていると見る限り、一時的な相場のアヤでドル円とクロス円の股裂き現象が生じることがあっても、ずっと続くとは考えにくいからです。たとえば今後、米国株が上昇し続けているのにクロス円だけが持ち上がってドル円が下がり続けるという図式は想像しにくいですし、逆に米国株が1万ドルを再び割り込んでさらに下がり続けていくような環境になった場合に、ドル円だけが下落して欧州通貨円や南半球円が上昇し続けるとは思えません。

あくまで私見ですが、先週の週足に現れた「ドル円相場とクロス円相場の陰陽格差」の原因は、「米国で弱めの経済指標の発表が多かった割には米国株が続伸し続けた」という点にあるように思います。つまり、経済指標は米国の景気回復の鈍さを示唆する一方、株価は米国景気回復の継続を示唆するような結果になっており、今後の米国景気の先行きを読む上で、「経済指標が正しいのか、株価が正しいのか」が重要な判断ポイントになりそうです。

【米国経済指標、金融政策がらみの材料が最大の注目点に】
その意味では、
来週のドル円相場における注目点は、やはり米国の景気・金融政策関連の指標やイベントが中心になりそうです。経済指標面では火曜日に5月米中古住宅販売件数と6月リッチモンド連銀製造業指数、水曜日に5月新築住宅販売件数、木曜日に5月耐久財受注と週間失業保険新規請求件数の発表が予定されています。米国株価の反応も含めて、結果に注目したいと思います。

また、米国の金融政策面では、水曜日の深夜27:15に米FOMCの結果が発表されます。事前の市場予想で政策金利の変更を予想する向きは皆無であり、超低金利の解除時期を暗示する「時間軸文言」の変更も今回は多分なさそうですが、FRBがここ数カ月にわたって粛々と進めてきている各種信用緩和策の巻き戻しや過剰流動性の吸収準備の動きなども含め、今後の米国金融政策運営の方向感を示す何らかの手がかりが声明文に現れるかどうかに注目したいと思います。

【来週もよろしくお願いします】
本日の東京は梅雨の合間の晴天でしたが、かなり蒸し暑くてもう夏本番という印象がどんどん強くなってきています。最近は夏至も近づいてきて、日の出は朝の4時25分ぐらいで、南中高度も高いです。お互い夏バテしないように気をつけて、これから本格化する夏を乗り切りたいですね。今日はこれからワールドカップの日本対オランダを観戦という方が多いと思いますが、為替相場が動いていない時間帯なので、為替好きの人でも集中して見ることが出来るので良かったですね。いつも弊社のホームページに来て下さってありがとうございます。来週もよろしくお願いいたします。

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