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先週のドル円週足は今年最大の陰線引け。来週は・・・ - 外為リアルタイムレビュー

先週のドル円週足は今年最大の陰線引け。来週は・・・

こんばんは。

<先々週のドル円の週足は、今年最大の陽線、先週は今年最大の陰線>
先週のドル円相場は月曜日の東京で記録した高値が91円89銭、週末のニューヨークで記録した安値が88円74銭と、最大落差が3円以上に達し、寄り引けの落差でみても今年に入って最大の陰線引けとなりました。その前の週は、今年最大の陽線引けでしたが、先々週の値上がり分を相殺してお釣りがくるぐらいの円高が進んだ1週間だったと言えます。

<月曜日から金曜日まで、5営業日連続で円高ドル安の陰線が並ぶ・・・>
日足でみても、先週は月曜日から金曜日まで全ての営業日が陰線という状態になっており、局所的に細かい反発はあっても、毎日ほぼ一方的に円高ドル安が進む展開になっています。それぞれの曜日でドル売り円買いの背景になったとされる主な材料を簡単に列記してみると・・・

・月曜日は材料の砂漠地帯の中で91円台後半の上値の重たさを確認して下落
・火曜日はBOE総裁のハト派発言によるポンド円の下落、2月米消費者景気信頼感の悪化
・水曜日は1月米新築住宅販売の悪化、FRB議長議会証言での早期利上げ慎重姿勢の確認
・木曜日は米失業保険新規請求件数の悪化、ギリシャ国債格下懸念再燃によるユーロ円の下落
・金曜日は1月米中古住宅販売の悪化

といった感じです。発表された経済指標の中には製造業関連で良いものも交じっていたり、途中株価が反発する局面やショートカバーが優勢になる局面ではドル円も買い戻されたりする場面もありましたが、基本的にはドル買い円売り材料に対する反応よりもドル売り円買い材料に対する反応の方が強くて、月曜日の日中から土曜日の朝に至るまで、ほぼ恒常的にドル円は円高気味の味付けで推移した印象の強い1週間でした。ドル円を円高に導いた材料の中にはクロス円由来の流れ弾という異筋のものもありましたが、ドル相場の趨勢が上向きの時には、ストレートドル市場でのドル買いにより強く反応してドル円でもドル買いが優勢になったりすることを考えると、やはり先週はドル円相場自体が円高気味の味付けを好んでいたような感じがします。

<先週のドル円反落の基本的背景は米公定歩合引き上げショックからの期待の修正>
一方、日々の細かい材料から少し離れて考えてみると、先週のドル円相場を今年最大の陰線引けに導いた基本的背景は、「米公定歩合引き上げによって喚起された次期尚早な利上げ期待が萎む過程で生じた期待の修正」だったと考えられます。先週の当ブログへの書き込みや、水曜日に発行した外為の杜(もり)でも指摘しましたが、米国の公定歩合の引き上げは、基本的には短期金融市場の流動性危機鎮静化に対応した措置であって、景気過熱の防止やインフレ圧力の予防を目的としたいわゆる本筋の金融引き締めとは一線を画する政策です。金融市場の機能改善、正常化は米国景気回復の必要条件ではありますが、それ自体が民需の拡大に直結する訳ではないので、景気回復の十分条件ではありません。

米金融当局が主要政策金利であるFFレートをいつ引き上げ始めるかの判断は、FRB議長が繰り返し述べているように、今後の実体経済の回復状況に依存して決まるという状態は何ら変わっていません。今後米国景気がゆっくりしたペースでも持続的な回復基調を維持していれば、少しづつではあっても米国の最初の利上げ開始までの距離感が縮まって米国債利回りとドル円相場を押し上げようとする力が発生する一方で、今後の米国景気が停滞したり再び悪化すれば、利上げ開始までの距離感が伸びて米金利とドル円には下落圧力がかかる、という比較的シンプルな因果の法則は依然として維持されています。先週に関して言えば、発表された米経済指標で予想より悪いものが多かったこともあり、その前の週の「公定歩合ショック」の反動と相俟って、米国金利低下圧力とドル円下押し圧力が強く表れたと考えられます。

<来週は注目材料盛りだくさん>
来週最大の注目材料は、週末金曜日の2月米雇用統計であることは言うまでもありませんが、米国の経済指標がらみでは、月曜日の2月ISM製造業指数、水曜日のADP全米雇用報告と2月ISM比製造業指数、木曜日の失業保険新規請求件数、など雇用統計の前座を務めるそれなりに重要な経済指標がたくさんあります。米雇用統計の事前予想が非農業部門雇用者数で前月比▲3万人程度の雇用減、失業率で9.8%への悪化という形に下方修正されてきたことに象徴されるように、印象としては「米国景気に対する市場の期待値」が低下しているような雰囲気もありますので、これらの経済指標の内容が予想よりも良い場合はそれなりのドル買い戻しを喚起する可能性がある一方で、悪い場合は嵩にかかってドル円相場の下方向への差し込みを深める可能性もあります。

その他、来週はドル円を直撃する材料ではありませんが、火曜日に豪州準備銀行の理事会とカナダ中銀の政策金利発表、木曜日に英国中銀の金融政策委員会と欧州中銀理事会が開催されます。最近の要人発言を受け、豪州では追加利上げ観測の当否、英国では追加金融緩和期待の当否が注目されていますが、結果次第ではクロス円経由の副次的影響がドル円にも及ぶかもしれません。あと、予測不可能ですがギリシャ問題の続報に由来する市場のリスクオフムードの伸縮やユーロ円の動きなども気になるところです。

<市場参加者が休養十分の状態で臨める弥生相場の動き出し>
ともあれ、昨日は月末最終営業日と金曜日が重なったので、月曜日からは休養十分のフレッシュな状態で3月相場を迎えることができます。毎月第一週は重要な指標やイベントが多いので、週末に一呼吸入れてから弥生相場に臨めるのは、体力的にありがたいですね。

いつも弊社のホームページを見に来て下さってありがとうございます。お互いにリフレッシュして、また月曜日の朝にまたお会いしましょう。来週もよろしくお願いします。

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